住宅ローンの借り入れはどのくらいにすべきか。とても悩ましい問題ですよね。
月々の支払いが賃貸の家賃と同じ!といった広告をよく見かけます。
なので住宅ローンが破産と結びつかない人も多いことでしょう。
それでも、家を持つとなるとしっかりリスクを管理できなければいけません。
今回は住宅ローンの支払いで苦しんでいる、わたしの親戚のお話をさせていただきます。
目次
新しい、明るい家庭を夢見て…
わたしの親戚は結婚し、こどもが生まれたことをきっかけに家を買いました。
住宅ローンは4,000万円程度の借り入れです。2人は貯金ができない人でした。
なので、頭金ゼロのフルローンです。そのため、金利も高めです。
35年ローンで月々の支払いは約12万。夫婦共働きで世帯年収は800万ほど。
なので、これでも支払いはやっていけると思っていました。
月々の支払いは12万でも、2人で割れば6万です。
想定外の事態!奥さんが復職できない…
こどもが生まれ、新しい家に住んでから1年…。
こどもを保育園にあずけて、奥さんが復職する計画でした。
しかし、奥さんには持病があったのです。
奥さんは心の病を患っており、独身時代から仕事をたびたび休んでいました。
育児の忙しさが再発の引き金になってしまったようです。
当然ながらこどもを保育園にあずけて復職というわけにはいかなくなってしまいました。
お金の問題で夫婦の関係も悪化…
旦那さんの年収は500万ほど。
月々12万の支払いは払えないわけではありませんが、かなり苦しい金額です。
下記の記事にも書いていますが、一般の家庭であれば1ヶ月あたり20万円近くのお金は勝手に抜けていきます。
さらに追い討ちをかけるように固定資産税や修繕費の積立など、住宅ローン以外の出費もかさみます。
2人は毎日お金のことでケンカばかりしています。
- 旦那さん:『夫婦でローン組んでいるんだぞ!?早く働け!!』
- 奥さん:『育児で忙しいし、持病があるし…働けるわけないでしょ!?』
2人は土地の安い場所に豪華な家を建てました。
外構にもお金をかけ、外から見ればとても裕福な家庭なのだろうなぁと思わせるほどです。
しかし、家の中がこんな荒んだ状況であるとは誰もわからないことでしょう。
いい家だからといっていい家庭というわけではないのです。
まとめ
- 夫婦ペアローンはおすすめしない。
- 育児期間や妊娠中など、奥さんのほうがどうしても働けない期間がある。
- やってみてダメだった、は破産を意味する。
- 奥さんの稼ぎはあくまでもバックアップという認識を持つ。
住宅ローン破産とは結構身近な問題なのだなぁと思わせる事例でした。まだ破産するとは決まっていませんが。
しかし、奥さんがこのまま働けないとなると苦しい生活は抜け出せそうにありませんね。
今回のケースはリスク管理が出来ていなかったのです。
家を買う前から以下のリスクにより夫婦共働きが成立しない可能性がわかっていたはずです。
- 奥さんの持病の再発
- 育児と仕事の両立が困難
今の時代は夫婦共働きが前提となっています。国として生産性を上げていくのは良いことです。
だからといって、夫婦共働きで頭金ゼロのフルローンでは片方が働けなくなった時点で破産が見えてしまいます。
病気は誰もがするものです。さらに育児もはじめての経験でどれだけ手がかかるのか予測するのはむずかしいです。
最悪の自体を考えて、奥さんが復職できない可能性を視野に入れるべきだったのです。
奥さんの収入はバックアップ程度に考えておくのが無難でしょう。