2×4の家は地震に強いということもあり、注目されている家です。
しかし、それでも日本では在来工法が主流であり、まだ歴史が浅く大地震に直面したという事例も少ないです。
歴史が浅いとはいえ、2×4はかれこれ30年ほど前からあるんですけどね。
それでも古い住宅だと50年、60年なんか経っているわけでして。
最近では熊本地震により2×4の家がどうなったのか、関心が高まっているようです。
ざんねんながら現在の時点では熊本地震で2×4の家がどうなったのか、しっかりとした結果は出ていないんです。
そこで、今回は過去に起こった大地震をもとに、熊本地震でどうなったのかを推測してみたいと思います。
目次
阪神淡路大震災の2×4
阪神淡路大震災は熊本地震と同じ直下型の大地震です。
今回の熊本地震と比較するのにちょっとだけ近い状況かもしれません。
阪神淡路大震災は大都市で発生した震度7の大地震です。
そのため、多くの建物が倒壊しました。
倒壊した家は、全壊が約10万棟、半壊を含めた一部損壊が約29万棟となっています。
家にこれだけ被害をもたらした大震災。
2×4の家はどうなったのでしょうか?
結果は以下の表の通りです。
気になる全壊半壊については…
全壊はゼロ、半壊は2。
それ以外に多少なり損傷しているところはあるようですが、住めなくなるような致命的なものはないとのことです。
これだけたくさんの家屋倒壊があったにも関わらず、2×4はほとんど無事だったということですね。
東日本大震災での2×4
東日本大震災はみなさんの記憶にも新しい地震だと思います。
東日本大震災では地震より津波の被害が大きいというイメージがありますね。
とはいえ、地震による被害がなかったわけではありません。
マグニチュードが9という、とてつもなく大きな地震でした。
震度は7で、東北から関東まで日本が揺れたような地震でしたね。
その後も震度5の余震が何度も続きました。
そんな強い地震に対して、2×4は耐えられたのでしょうか?
結果は以下の表の通りです。
ざんねんながら東日本大震災では2×4の家でも全壊が7件となっています。
しかし、この7件のうち6件は地盤崩壊によるもので、残り1件は類焼他(地震による火災)となっています。
ここで一番気になるのが半壊69件です。
地盤の崩落、液状化などは置いといて、強震変形という項目です。
強震変形が2件となっていますが、これはつまり地震の揺れで半壊してしまったということです。
2×4でも、さすがに東日本大震災ではダメージがあったようです。
それでも、あれだけ強い地震が何度も発生して半壊2件なら上出来ではないでしょうか。
阪神淡路大震災の結果も踏まえて考えると、2×4は揺れには十分強いと言えそうですね。
揺れは耐えるけど、地盤が崩れたり火災には耐えられないようです。
地盤の強い場所を選んだり、ガスを使わないオール電化な生活をすればこういったリスクは避けられそうです。
新潟県中越地震の2×4
さいごは新潟県中越地震です。
この地震は震度7の大地震です。
その後も震度5弱程度の余震が何度も短時間に発生しました。
強い揺れに1度だけ耐えられます!なんて家では困りますよね。
新潟県中越地震のような地震が発生したとき、2×4はどうなったのか?
結果は以下の表の通りです。
全壊、半壊はゼロ件です!
多少の補修が必要、といった家も数件程度で2×4の家はかなり被害は小さく見えますね。
当然ですが、居住にも問題ない家がほとんどです。
つまり、地震によって家が変形して全壊した、というものは0件ということになります。
ここでもまた、2×4が地震に強いということがわかります。
ただし、半壊については地震による変形が2件あります。
完璧には耐え切れなかったようですね。
全体を通して結論
やはり2×4の家は地震に強い、ということがわかります。
数々の大震災を調べてきましたが、地震の揺れで倒壊したというのはなさそうですね。
いろいろと結果を見ていて思ったのですが、家が倒壊する原因は地盤や火災など、他の原因が多いですね。
2×4の家は地震による全壊、半壊がほとんどありませんでしたが、地盤崩壊や液状化による全壊、半壊はあります。
こればかりは家の性能では防ぎ切れませんね。
熊本地震でも地震の揺れで倒壊という家はほとんどないのではないかと思われます。
詳しくは情報がネットに流れてくるのを待ちましょう。
地震対策には2×4で十分と考えても良いと思います。
プラスアルファで、地盤の強い地域を選んだり、オール電化にして火を使わない生活をするようにすれば地震対策はバッチリではないでしょうか。
地震に強い家を買うなら地盤をよく調べることが大切です。
おわりに
直下型の地震にはどんな家も耐えられない、わたしはそう思っていました。
今回調査してみてわかったのですが、2×4なら直下型でもしっかり耐えてくれるように感じました。
2×4はどちらかというと在来工法よりはマイナーな工法かもしれません。
そのため、どことなく選ぶのに勇気がいるんですよね。
自分がよくわからないものってそんなものです。
しかし、2×4の耐震性はこのように歴史が証明しているのではないでしょうか。
わたしが建てた一条工務店のi-cubeという家は2×6の家です。(2×4の仲間)
きっと地震に強い家なのでしょう、今あらためて選んでよかったと思っています。