ペアローンを組んで奥さんが働けなくなり家を手放すことになった話

まさか夫婦ペアローンで住宅ローンが払えず家を手放すとは思わなかった

住宅ローンを組むとき、1人でローンを組みますか?それとも夫婦2人でローンを組みますか?

転職サイトdodaのリサーチ結果によると、20代で平均年収345万円、30代で442万円だそうです。

一方、家の価格は場所にもよりますが、私が住んでいる神奈川県の県央エリアでは3,000万円~4,000万円はないと家は買えないです。

普通に考えたら年収の10倍近くになりかねないような金額であり、夫婦でローンを組むことが前提にも見える価格設定です。

…が、しかし、私は夫婦で住宅ローンを組む、ペアローンはおすすめしません。もちろん我が家はペアローンは組んでいません。

ペアローンを組めば家が買える、もっといい家が買える!と思ってしまいますが…その分だけローンで破産する確率がぐっと上がります。

今回は、身近で実際に夫婦ペアローンを組んで奥さんが働けなくなり、住宅ローンが払えなくなってしまった家庭のお話です。

夫婦連名の住宅ローン、ペアローンを組んでいた友人K夫婦

私の友人Kは夫婦でペアローンを組むことにしました。

奥さんがIT関連のお仕事をされているということで、

  • 仕事がたくさんある
  • 割とホワイトな企業で早退など融通が効く

とのこと。なので、子供が生まれた後でも仕事は続けていたそうな。世帯年収にすると、900万円ほどの収入があったようです。

気になる家の価格については…

  • 土地:2,500万円
  • 家:2,500万円

外構などいろいろコミコミで考えるともう少しお金はかかっていると思います。

毎月住宅ローンの支払いが15万円もあるのだとか。ちなみに我が家の住宅ローン支払いは8万円程度です。

子供が小学校に進学し、不登校となる

夫婦共働きだけれども、それなりに順風満帆だった友人K夫婦。どちらもとても健康的でしたので一見何も心配はありませんでした。

ですが、住宅ローン破綻のきっかけは突然訪れることになりました。

子供が小学校に進学した直後、不登校になってしまったのです。

halky

子供は環境の変化に敏感ですからね…。

子供に親がずっと付き添わなければならなくなり、奥さんが働けなくなる

不登校になってしまった子供を預ける施設もあるらしいのですが、それも合わないらしく奥さんが子供とずっと付きそうことになりました。

どういった事情かはわかりませんが、両親に頼ることができず貯金を切り崩す生活が始まったのです。

我が家は私1人で住宅ローンを組んでいますが、ペアローンにしなかった理由はこのように奥さんが何らかの理由で働けなくなる可能性があると考えたためです。

  • ケガ
  • 病気
  • リストラ

こういった理由で働けなくなるということは想定できますが、まさか子供が不登校になることでも働けなくなるとは…。これは私も想定外です。

ITの世界には『稼働率』という言葉があります。どんなコンピュータも10年間1秒も休まずに動くことはできないんです。稼働率100%のコンピュータは存在せず、99%とかだったりします。

これを人間に置き換えてみると、

  • 夫の稼働率:90%
  • 妻の稼働率:80%

両方が必ず稼働していなければ稼働している状態ではないとした場合、

夫婦の稼働率:72%

つまり、夫婦ペアローンにすると住宅ローンが支払えなくなる可能性はぐっと上がるということ。

我が家における妻のポジションはは、万が一私が働けなくなった場合のバックアップです。

やがて貯金が底をつき、家を手放すことに…

もともとたくさん貯金をしていたわけではない友人K夫婦。貯金がやがて底を突くことに。

最終的に家をは手放すことになりました。

子供の気持ちがいつ切り替わってくれるかなんて…こればかりは誰にもわかりませんからね。

借金をしてあと少し、あともうちょっとで…!などと淡い期待を持ってずるずる負債を増やすぐらいなら、スパっと家を捨ててしまったのは賢明な選択であったでしょう。

まとめ

以上のことをまとめると下記です。

  • 夫婦連名の住宅ローンはおすすめできない。
  • 片方が働けなくなると住宅ローンの支払いが滞る状態は高リスク
  • ケガ・病気以外にも、想定外の理由で働けなくなることがある。

というわけで、住宅ローンのペアローンは出来る限りしないほうが良い、というのが私なりの見解です。

ですが、今の時代は家の価格と平均年収を見ると、ペアローンが前提とも思えてしまいます。

だから仕方がない、というより、年収をアップさせる方法や節約する方法を考えたほうが良いです。

あと、もう少し現実を見て家を買うなど。駅から少し離れてみたり、外構をあきらめたり家を小さくしてみたり。対策はいろいろあるはずです。