一条工務店に決める前に見ておきたい競合ハウスメーカー「三井ホーム」の性能

本当に一条工務店に決めてしまって良いのだろうか…。

マイホーム購入はほとんどの人が一生に一度の買い物です。失敗や後悔はしたくないですよね。

自分の中ではこれだ!これがいい!と思っていても、ちょっと外野から待ったがかかると揺らいでしまうものです。一生をかけた買い物ですので、揺れて当然です。

失敗や後悔のリスクを低減させるには、いろんなハウスメーカーを見て回ることです。特に、似たようなハウスメーカーを複数見ることができれば、『やっぱりここのハウスメーカーが一番だ』となるのではないでしょうか。

ハウスメーカーを納得して選ぶのに大切なことは、比較して自分で判断することです。

そんな比較材料として、今回はわたしがハウスメーカーを探してきた中で一条工務店と競合していると思ったハウスメーカー「三井ホーム」について書かせていただきます。

一条工務店を超える?三井ホームの健康空調システム

わたしが三井ホームで一番魅力的に感じたのはスマートブリーズという空調システムです。スマートブリーズを一条工務店で例えるならば、全室床暖房とロスガードの役割を持った空調です。

スマートブリーズで全室の温度管理と清潔な空気

スマートブリーズは空調で、全室の温度や湿度を管理することができます。
三井ホーム「スマートブリーズ」
引用:健康空調システム|三井ホーム

スマートブリーズには冷房・暖房・加湿・除湿・換気・空気清浄・脱臭と7つの機能があります。1つの設備でこの7つをまかなっています。

一条工務店の場合、冷房はエアコン、暖房は床暖房、加湿は加湿器、除湿・換気・空気清浄はロスガード、脱臭はオプションでナノイーが必要です。しかもロスガードに除湿機能はなく、あるのは湿度交換機能でエアコンなどを使って除湿をしなければあまり効果を発揮してくれません。

設備については一条工務店は負けているとわたしは感じています。一条工務店には冷房の設備はありませんからね。ただし、暖房については足元からあたためてくれる床暖房のほうが快適に感じることでしょう。

2016年の時点では、一条工務店は床冷房なんてものを検討している模様です。一般向け、実用化についてはもう少しだけ先のお話です。

花粉・PM2.5をシャットアウト

一条工務店は部屋をあたためるのに床暖房があり、花粉やPM2.5をシャットアウトするのにロスガードがあります。三井ホームのスマートブリーズにも空気清浄の機能があり、それらをシャットアウトしてくれます。

この点においては一条工務店と同等の性能であると考えています。温度・湿度管理による家の快適さだけではなく、健康住宅としても一条工務店と競合しています。

三井ホームは一条工務店と同じく高断熱・高気密が売り

こちらもまた一条工務店と競合しています。高断熱・高気密は一条工務店の専売特許というわけではないのです。

2×4・2×6工法の木造住宅

三井ホームも一条工務店と同じく高断熱・高気密を売りにしています。売りにしているとはいえ、断熱性・気密性については一条工務店のほうが性能は上であると思われます。この点については三井ホームがQ値、C値を明記していないため比較はむずかしいです。

ちなみに下記ページのC値を参考にさせていただいております。

参考にしたものが下記です。

  • 一条工務店のi-cubeはQ値=0.76、C値=0.59
  • 三井ホームはQ値=1.42、C値記載なし

三井ホームは木造住宅であり、2×4、2×6工法を採用しております。この工法の特徴として地震に強いというのもありますが、スキマが少なくなるため気密性・断熱性が高くなるということです。

耐震性もバッチリです。2×4や2×6というだけで耐震性は高いと考えて良いでしょう。

そもそも2×4、2×6とは何かということについては下記を参考にしていただけると助かります。

遮音性も高い

気密性が高いということは遮音性も高いということになります。それに加え、三井ホームではBSウォールというものを採用することで遮音性を高めることができます。

BSウォールでは80dBの音を35dBにしてくれます。45dBもの音を軽減してくれます。
三井ホームの遮音性
引用:遮音性|三井ホーム

一条工務店の場合、壁による遮音性を数字には出していませんが、窓の遮音性を数字に出しています。70dBの音を40dBにしてくれます。その差は30dBです。
参考:高性能樹脂サッシ|一条工務店

壁と窓という比較になってしまうため、優劣を決めることはできませんが、どちらもその他のハウスメーカーよりは高い性能であると考えています。

三井ホームのスマートハウス「スマートグリーンズ」

気密性や断熱性が高いということは省エネ住宅でもあります。三井ホームにも一条工務店のi-smartやi-cubeようなスマートハウスがあります。

HEMS対応もある

HEMSとは、House Energy Management System(ハウス・エネルギー・マネジメント・システム)の略で、家の電気を管理できるシステムです。どのように管理するかというと、タブレットのアプリで管理します。
三井ホームのHEMSタブレット

一条工務店にもHEMSタブレットがありますが、いろいろと使い勝手の悪いものになっています。タブレットのくせにできることがとても少なく、普通のタブレットとして使えればいいのになぁと何度思ったことでしょう。

ZEHにも対応可能

スマートグリーンズにはスマートグリーンズ・ゼロというラインナップがあり、それがZEHに対応しています。ZEHとは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略で、年間の一次消費エネルギー量の収支がプラマイ「ゼロ」の住宅です。

高気密・高断熱というように、性能が高くないとクリアできない条件があります。一条工務店ではわりとあっさりこの条件をクリアできますが、三井ホームでも条件クリアは簡単そうです。

まとめ

以上のことをまとめますと下記の通りです。

  • 三井ホームのスマートブリーズが一条工務店の設備を上回っている。
  • 高気密・高断熱といった性能・コンセプトが一条工務店と同等。

性能や設備だけを見ると、三井ホームは一条工務店を上回っています。一条工務店の場合、スマートブリーズと同等の設備にするには別途設備を購入しなければなりません。

『じゃあ一条工務店じゃなくて三井ホームのほうがいいじゃん!』と思われるかもしれませんが、「コスト」が違います!

設備で負けていても、コストパフォーマンス重視だったのでわたしは一条工務店を選びました。

他に三井ホームを選ぶメリットがあるとすれば、わずらわしい一条ルールがないことでしょうか。とはいえ、2×4、2×6の家ですので、ある程度間取りが不自由なのは覚悟したほうが良いでしょう。

みなさんにとって後悔のない家づくりに役立てたらうれしいです。