一条工務店の家でのLANはどう配線するのが良い?現役SEの見解!

一条工務店の家のLAN配線について

条工務店の家に決めて設計士さんと打ち合わせをすすめていて、LANをどのように配線したらいいのだろうか?と悩むことはないでしょうか。

一条工務店の家は無線LANが届きにくいとよく言われています。その理由は『床暖房』にあります。

一条工務店の家は床暖房が標準仕様であり、フローリングの下には床暖房の熱をしっかり伝えるための鉄板がしかれています。

鉄、というか金属は電波を吸収してしまう作用があります。ゆえに、1階にLANを設置して無線LANルータを置けば2階に電波が届かないし、2階に置けば1階に電波が届かない、なんてことが起こったりします。

わたしの本業はシステムエンジニアというコンピュータに強い職業であり、さらに無線とネットワーク関係の仕事をしています。

そんなわたしがか投げる効率の良いLANを配線、無線LANの設置について書かせていただきます。

一条工務店の家での最適なLAN配線

起点をどこに置くか、その1点だけ考える

LANの接続口には2種類あります。起点と起点ではないものです。

起点には無線LANルータを接続し、スマホのようなネットにつながる機器はwi-fiを使います。1階と2階、どちらに起点を置こうかという点についてですが、邪魔にならない場所ということを意識して決めます。

起点でない接続口は直接機器と接続する接続口です。たとえば、壁にLANケーブルをさして、そのままテレビにさすとテレビでインターネットが使えるとか、そういうやつです。間にルータやモデムがはさまらないってことです。

今の時代はすべてのものが無線でつながる時代といっても過言ではありませんので、わたしとしましてはLANの配線・接続口は起点の1つだけで十分であると考えています。

心配だったら全部屋につけてもらっても構いませんが、無線LANルータが設置できるのは起点となる場所だということだけ覚えておいてください。

こども部屋とかに起点を設置すると何かとめんどくさそうなので、大人たちの寝室、書斎、納戸、リビングのテレビの裏、ここらへんが良いですかね。

無線って電磁波でしょ?なんだか身体に悪そうで心配…と思う方は下記の記事を参考にしてみてください。わたしの考えでは家庭で発生する電磁波なんて微々たるものだという結論です。

起点以外をどこに設置しようかと悩むのは時間がもったいないかもしれません。部屋にLANの接続口があることで逆に家具の配置の柔軟性がなくなってしまったりするし、用意したけど結局使わなかった、なんてこともありそうです。実際にわが家は結局無線LANしか使っていませんからね。

設置場所は電波が届きやすそうな部屋の中央か?邪魔にならない部屋の隅か?

次に設置場所についてですが、一条工務店の家は電波が届きにくいと言われていますので、電波が届きやすいようになるべく部屋の中央に置いた方が良いのでは?と考えてしまうかもしれません。

可能であれば部屋の中央でも構いませんが、邪魔になりそうならムリに部屋の中央に設置する必要はありません。

電波が届きづらいというのはあくまでも1階と2階の間の話です。2階の床の下にある床暖房の鉄板が電波を吸収してしまう可能性があるからです。

1階に無線LANを設置したのであれば、1階であれば不便なくwi-fiを使うことができるでしょう。

また、電波が届きにくいだけで全く届かないわけではありません。家の大きさにもよりますが、割りと電波は届きます。電波というのは回析する、障害物があっても回り込んでいくからです。

なので、無線LANは邪魔にならないことを優先して設置するのがおすすめです。わが家では邪魔にならなさそうな書斎の隅っこに設置しています。

リビングのテレビ近くに設置するのが良い

今の時代はなんでもかんでもインターネットにつながりますよね。インターネットにつながると便利なのがテレビです。

わが家はAmazonプライム会員でFire TVなるものも持っています。類似品でいくとGoogleのChrome castなんかがあります。

そういった製品はwi-fiで動くのですが、無線LANが近いほうが電波の品質が良くて動作が安定します。

無線ってまともにつながっているようで実は電波そのものはボロボロになって受信していることが多く、そのボロボロになってしまった電波は無線LANルータにもう一回送って!とお願いしてたりします。

同じデータを何度も送信することになるため場合によっては画質が悪くなってしまったり、止まったりと不安定な動作をしてしまいます。

無線LANが近ければ近いほど品質の良い電波を受信できるようになるため、そういったことが起こりづらいのです。

なので、テレビと無線LANが近いに越したことはないってわけです。無線LANルータをテレビの裏側とかに隠せればスッキリしますしね。

ただし、テレビの配置って結構変えたりしませんか?将来的に移動させるかもしれないって思っているのであればテレビ近くはあきらめてどこか適当な部屋、書斎や物置、納戸にでも設置しましょう。

1階と2階で電波が届きにくいときの解決方法

電波が届きにくいときには無線LAN中継機を設置する

もし一条工務店の家に住みはじめて無線LANの電波が届かないなぁと感じたときには、無線LAN中継機を設置してみてください。

 

これはコンセントにさして使うタイプのものです。小さくて目立たないし場所もとりません。ただし、これを使うには注意点があります。

あくまでも無線LANの電波の中継地点ですので、1階と2階の中間に位置するような場所に設置する必要があります。

それはどこかというと、1階と2階をつなぐ階段です。階段の下か上か、あるいは両方にコンセントを作っておくことを強くおすすめします。

それがないと電波の中継すらできなくなってしまいますからね。

そもそも無線LAN中継機ってなに?

電波は距離が離れれば離れるほど品質が劣化するものです。遠い場所で電波を受信すると電波がボロボロで何度も再送信を無線LANルータに依頼するようになります。

これがあまりにもひどいと電波が届かなくなってしまうわけですが、中継地点があると、その中継地点が電波を回復(補修)してあなたのスマホなりに電波を届けてくれるようになります。

無線LANルータからルータ機能を取り除いた製品です。

無線LAN中継機使っても解決しないんだけど!

そういう場合は無線LANルータそのものが悪い可能性があります。

わたしの経験上、電波品質が悪いなぁと感じる無線LANルータのメーカーがあります。バッファローです!(笑

上述したおすすめ無線LAN中継機はバッファローの製品なわけですが、なぜバッファローを勧めているかというと、一条工務店がHEMSのために設置してくれた無線LANルータがバッファローだったからです。

無線LANルータと無線LAN中継機はいわば親子のような関係で、同じメーカーのほうが安定したりするのですよ。

でもそもそもバッファローが無線LANルータとして優秀ではないなぁと感じることもあります。

電波品質の良い無線LANルータのメーカーはどこかというと、TP Linkが評判良いです。下記の製品なんかは3階建ての家でも隅々まで電波が届く!という口コミもあるぐらいの製品です。

 

わたしも次買う時にはTP Linkの無線LANルータと決めています。ただ無線LANルータを置き換えるとなるとHEMSの関係もあって設定が大変そうなのですよねぇ…。なんで一条工務店はバッファローの無線LANルータを置いていったのか!一条工務店、負の遺産です。

間違えやすいポイント

無線LANルータを2台用意しても解決しない

階をへだてると無線が届かない?じゃあ無線LANを1階と2階の両方に置けばいいじゃん!と思われてしまう方もいるでしょう。

実はこれってできないのです。厳密に言うとできるのですが、設定が複雑になるので非常におすすめできません。

なれていない方、ネットワークに詳しくない方からすると一層むずかしく感じるでしょう。そして無線LANルータのほうが機能が多いため中継機と比較して値段が高いです。

電波が届きにくいので無線LANルータ2台用意する、というのは間違いなので気をつけましょう。

なぜ無線LANルータ2台設置することができないのか?その理由は、無線LANルータにはDHCPサーバという機能が搭載されているからです。

DHCPサーバというのはIPアドレスをネットワークにつながっている機器に割り当てるという役割があるのですが、この役割を持ったやつが2人いるとIPアドレスが重複してしまい、最悪の場合はネットが使えなくなってしまいます。

簡単に説明しますと、IPアドレスというのはネットにつながる機器(スマホやパソコンなど)の住所みたいなものです。自分の家とお隣さんがまったく同じ住所がだったらどうでしょう。郵便局の人はどちらの家に郵便物を届けていいのかわからなくなってしまいますよね。

 どうしても無線LANルータ2台でやりたいんだけど…

そんなことを考えている人もいるかもしれません。たとえば、家にすでに2台の無線LANルータを持っていて、新しく無線LAN中継機を買うのがもったいないとか、そういうこともありますよね。

そういう場合にはかなり努力が必要ですが、無線LANルータをブリッジとして使うことです。

多くの無線LANルータにはブリッジモードというものが用意されています。ブリッジモードにすると無線LANルータのレベルみたいなものが下がり、DHCPサーバが動かなくなります。要はルータとしての機能を停止させて無線LAN中継器にしてあげる必要があるのです。

でも無線LANルータ同士を無線でつなげるかどうかわからないし、無線LANルータはそれぞれIPアドレスを手動で替えてあげなければならないかもしれません。

はっきりいってそれなりに知識と経験がないとむずかしいです。無線LAN中継機はそんなに高いものではないため買ってしまったほうが時間的コストをかけるリスクは低いですね。

まとめ

まとめると下記です。

  • LAN配線は邪魔にならないような場所を選択する。
  • 無線LANの電波が届きやすいかどうかはあまり気にする必要はない。どんなに考えても階をへだてると少し届きにくい。
  • 届きにくい電波は無線LAN中継機で解決する。

わが家では無線LANルータ1台でしっかり電波は届いています。ただし、ちょいちょい電波が悪いなぁと感じる事はあります。

ですがあまり不便とは感じてはいません。結局電波はわりと届いちゃうわけです。一条工務店の家は無線の電波が届きにくいなど言われる事はありますが、深く気にする必要はないということです。